オスカー前の映画鑑賞はこれが最後。
で選んだのは・・・
『アメリカン・ギャングスター』
これも、日本ではウケない模様(え)ですが、さて・・・
【ストーリー】
1968年、フランク・ルーカスは長年仕えたハーレムの黒人ギャングのボスの死後、独自の麻薬ビジネスを展開する。やがて大物マフィアをも出し抜く成功を手にするが、目立たないことを信条にする彼の素顔はベールに包まれたままだった。一方、汚職がはびこる警察組織の中で正義を貫こうとする刑事リッチー・ロバーツは新設された麻薬捜査チームのリーダーに任命され、ドラッグ市場を牛耳る謎の人物に迫って行くのだった。
「
goo映画」より引用
参考サイト
excite映画 (
該当ページ)
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相変わらず、ネタバレ気にせず記事をあげちゃいます。なので、下まで、気になるかたは、ずーっと見ないでください。
時系列に関係なく、方々trackback することをご容赦ください。
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【解説】
ギャングにファミリーとくれば、マフィア、すなわちイタリア系という定説を覆して、卓越したビジネス・センスを武器にアフリカ系としては前代未聞の麻薬王の座に登りつめるデンゼル・ワシントン。対するは麻薬捜査班を指揮するラッセル・クロウ。実在の人物をモデルに二大オスカー俳優の激突で巨匠リドリー・スコットが描くのはベトナム戦争に疲弊した時代の裏社会版アメリカン・ドリームだ。立場の違いこそあれインディペンデント・スピリットに富み、地道な努力を決して怠らない気骨ある2人の男が、お互いの組織力と知力を総動員してそれぞれの闘いに挑む姿には単なる犯罪映画の範疇には収まらないダイナミックな面白さがある。
「
goo映画(
タイトルトップ)」より引用。
【感想】
実は重すぎることなく、最後までなくならないだろう、悪の組織と悪への誘惑を丁寧に描いたいい作品だと思いました。
実在した黒人ギャング、フランク・ルーカスが力を持っていく姿と麻薬捜査官リッチー・ロバーツがフランクを追い詰めていく姿を追ったというのがその大筋なのですが、二人の対比も合わせて描いてます。
家族を大切にし、家族=ファミリーが組織の中枢というマフィアの組織にならい、一族とその他との線引き、結束で組織を保つ。そんな組織論も見えましたが、一番は、フランク・ルーカスの家族愛でしょう。彼は冷徹だが、家族には熱くその組織を守ろうとするある種献身的な姿には、驚きますし、その対顔する相手には容赦ない行動をとります。ファミリーは母親(ビックマザー)の存在で結束するのも、ある種ステレオタイプだとは思いますが、すっと入ってきます。
反対に、リッチーは、仕事人間。妻に逃げられ、色事はお好きなようで(笑)、それでも、真面目にターゲットをフランクに絞り、トルーポも利用しながら、追い詰めていきます。
後半の30分は、論議になるかな。
ちょっと話を性急にしたようにも思えます。
自分は、この終わり方は好きではないですが、でも、エンディングを考えるとこれでよかったのかな。
歴史的側面よりもどちらかというとフランクとリッチーの対比がとても心に残りました。
【私の採点】
★★★★☆
(満点10点 ★:2点。☆:1点)
正直、ほめすぎですね。
わかります。でも、よかったですよ、実際。
時間も最初は長いって思いましたが、これで良かったかな。
特に最後の30分くらいのフランクが捕まってからのところはどうなんだろう。
一応、憎むのは、黒だ白だではなく、その地位を利用し、私服を肥やした奴らにむけられたというのは、この30分でわかるかも。
終わり方としては、捕まって終わりでもって思いましたけどね。
リドリー・スコットは、こういった、異文化、社会格差のある人物対比を通して、人間形成や感情変化を見せるのが好きみたいですね。
この場合、役者さんによりますが、おそらく、ラッセル・クロウとデンゼル・ワシントンという二人の役者に恵まれたところもあり(まあそのスカウティングから映画作りは始まってますけど)良い映画に仕上がってます。
さらに、脚本は、「ギャング・オブ・ニューヨーク」を書いた人。
それだけに、はしょりながらもエピソードはばっちりだったのでは?
それと、まがいものをばらまく仲間?に対するフランクの怒りって凄いですね。
ちょっといまの彼の国でやってる模造品を思い出してちょっと笑ってました。
それにしても、まあ、当時のNY市警をはじめ、警察の荒廃ぶりは、なんか恨みでもあるんかいって言わんがごとくの表現もあります。
あとアクションシーンは、ちょっとストレートすぎてひくときもあるでしょうね。
市場?でのシーンとか、弟を叱るシーンなんて、マジにひぇぇーっって思います。
でもリアルっぽいですね。
エンディングですが、エンドロールのあとにちょっとびっくりするシーンがあります。
これは、どうだろう、こういった抗争は終わらない、人を場所を変えて続いているってことでいいのかな。
これも論議あってもいいですけどね。
CG/SFXも抑えめ、セットよりもロケを重視しているのでリアリティありありで迫ってきます。
映画館で見て欲しいです。
最後に、結構コメント見かけてますが、ラッセル・クロウのお腹、SFXでなんとかできなかったのだろうか。ちょっと情けない。 自分も痩せようと(ぇ)思ったくらいです。
でも、痩せなくてもできるんですね(爆)。
【製作メモ】 from
All Cinema ONLINE
原 題 AMERICAN GANGSTER
メディア 映画
上映時間 157分
製 作 国 2007年 イギリス/フランス(ユニバーサルほか)
公開情報 劇場公開(東宝東和)
初公開年月 2008/02/01
ジャンル サスペンス/犯罪/ドラマ
映 倫 R-15
《公開時コピー》
監督:リドリー・スコット
製作:ブライアン・グレイザー
リドリー・スコット
製作総指揮:スティーヴン・ザイリアン
マイケル・コスティガン
ブランコ・ラスティグ
ニコラス・ピレッジ
ジム・ウィテカー
脚本:スティーヴン・ザイリアン
撮影:ハリス・サヴィデス
プロダクションデザイン:アーサー・マックス
衣装デザイン:ジャンティ・イェーツ
編集:ピエトロ・スカリア
音楽:マルク・ストライテンフェルト
出 演: デンゼル・ワシントン フランク・ルーカス
ラッセル・クロウ リッチー・ロバーツ
キウェテル・イジョフォー ヒューイ・ルーカス
キューバ・グッディング・Jr ニッキー・バーンズ
ジョシュ・ブローリン トルーポ刑事
テッド・レヴィン ルー・トバック地方検事
アーマンド・アサンテ ドミニク・カッターノ
ジョン・オーティス ジェイ・リヴェラ
ジョン・ホークス フレディ・スピアマン
カーラ・グギーノ ローリー・ロバーツ
RZA モーゼス・ジョーンズ
ルビー・ディー ママ・ルーカス
コモン ターナー・ルーカス
ライマリ・ナダル エヴァ
ロジャー・グーンヴァー・スミス ネイト
マルコム・グッドウィン ジミー・ジー
ユル・ヴァスケス アルフォンゾ・アブルッゾ
リッチー・コスター ジョーイ・サダーノ
ワーナー・ミラー メルヴィン・ルーカス
アルバート・ジョーンズ テレンス・ルーカス
J・カイル・マンゼイ デクスター・ルーカス
ティップ・ハリス スティービー・ルーカス
ジョン・ポリト
ケイディー・ストリックランド
ロジャー・バート
リック・ヤン
写真関係はあとで追記します。