Scene937 手遅れ気味か。
昨日のpostから気になったので、厚生労働省の
Webページから確認してみた。
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に係る感染経路について
これは、当該者の感染経路を特定しようとした調査内容である。
1) 海外渡航歴
御家族へのヒアリング、患者御本人のパスポート及び出帰国記録の調査から、次の内容が確認された。
○ 1990年前半に、vCJD患者発生国である英国に24日間程度、フランスに3日間程度、vCJD患者非発生国に2週間程度滞在。
○ 1976年~1979年にかけて、vCJD患者非発生国への渡航歴がある。2) 食生活について
御家族へのヒアリングから、次の内容が確認された。
(1) 国内の食生活
○ 偏食は無かった。外食は少なく、和食中心の家庭料理がほとんどであった。
○ 牛肉の摂取は月に2~4回程度。なお、家庭料理では内臓を用いた料理は無かった。
(2) 海外渡航当時の食生活
ア 英国
○ 朝食は、日本食が多く、昼食・夕食は主に現地食。
○ 地方の庶民料理を好む。キドニーパイ、ローストビーフ、ブラックプディング、
カレー、ソーセージ(豚又は羊)、ハンバーガー、グレイビーソースを喫食。
なお、キドニーパイ以外の内臓を用いた料理を喫食したか否かは、不明。
イ その他渡航国
○ 食事内容については不明
3) 手術歴、輸血歴等について
御家族及び主治医等へのヒアリングから、次の内容が確認された。
○ 手術歴、輸血歴、歯科治療歴、鍼治療歴、ピアス、刺青等は無し。
○ 海外渡航中の医療機関受診歴は無し。
(中略)
4. 検証 (結論部分のみ)
ヒトにおいても発症閾値の存在が考えられるが、BSE牛の経口摂取の可能性の検討は、限られた情報の下で検討するため、BSE牛を経口摂取しうる蓋然性の検討となり、「牛由来食品の食事回数とその量」並びにその牛由来食品がBSE牛由来であるかは供給元である「BSE牛の頭数」と関係すると思料される。
このようなことから、フランスでの食生活が不明なことなどもあり、フランス及び日本における曝露の可能性を完全に否定するものではないものの、英国滞在時の曝露の可能性が最も高い説明力を有する。
5. まとめ
感染経路の厳密な特定は、曝露が疑われる期間から既に長期間が経過しており、情報が限られていることなどから困難であるが、いずれの感染経路が最も高い説明力を有するかを検討した結果、上述の情報に基づけば、他の可能性を完全に否定するものではないものの、英国滞在時の曝露の可能性が有力、との判断に到った。
なお、本症例はBSE牛の経口摂取による曝露が短期間に行われたと考えられたものであるが、より厳密に感染経路を判定するためにも、今後、発症機序解明の研究がより一層進むことを期待する。
ということは、この場合は、キドニーパイまたはローストビーフがあやしいという判断なのかな?と思いました。
キドニーパイは、牛の腎臓や肉、マッシュルームなどをパイ皮で包み、オーブンで焼くイギリスの名物料理で、よく言われる不味い料理なんだそう。
また、こんなリリースも流れている。
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の感染ルートの調査結果を踏まえた献血に係る対応について
(2005-03-07 厚生労働省医薬食品局血液対策課)
vCJD患者の欧州滞在歴が1990年に英国24日、フランス3日という調査結果に基づき、2月4日の暫定的な措置(※)を次のように変更する案とし、安全技術調査会において専門家による検討を行う。
※ 1980年以降1ヶ月以上の英国滞在歴がある者の献血を制限した暫定措置
(1) 1996年までに英仏に1日以上滞在歴がある者の献血を制限する。
(1997年以降はこれまでの6ヶ月以上の滞在歴の制限を継続)
(2) EU諸国(注)において、2005年1月以降の滞在者については
献血における滞在歴の制限は行わないこととする。
注: 2004年5月の拡大前の15カ国
ふ~ん。変わってきました。
今年はOKなのは何故なんだろう。
まだ、調査必要ですね。不明な部分はあります。
血液に関しては、最近、感染症関係で問題多いですからね。
まだまだ、Watchする必要があります。
ただ、言えることは、いたずらに心配しても仕方がないのでやっぱり、これからは注意するしかないのでしょう。
たぶん、発病してない人もいるわけだとも推察できますから。