この映画館でと思っておりましたので、終了前々日の鑑賞となりました。
『ラスト、コーション』
まあ、話題の映画ですよね。
【ストーリー】
日本軍占領下の1942年の上海。傀儡政府のスパイのトップであるイーは、かつて香港で出会った女性ワンと再会する。数年前、香港大学の学生だったワンは、抗日に燃える演劇仲間たちとイーの暗殺計画に加わっていた。その時、イーが突然上海に帰ったことで計画は流れたが、レジスタンス活動を行う組織は、上海に戻っていたワンに再びイーの暗殺計画への協力を求める。ワンはイーに近づき、彼の愛人になることに成功。やがて二人は…。
「
goo映画」より引用
参考サイト
excite映画 (
該当ページ)
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【解説】
人の間に揺れ動く細やかな感情を描かせたら、右に出るものがない作品を作り上げるアン・リー。その彼が『ブロークバック・マウンテン』に続いて選んだのは、敵に愛を感じるようになった女スパイの物語だ。話題となった二人のセックスシーンはかなり激しいが、二人が出口のない現実から唯一解放される瞬間を表すために、この作品にはなくてはならないものだ。特務機関のボスを演じるトニー・レオンは、いつもの好青年とはがらりとイメチェンした老け役で新境地を開いている。しかし何といっても主人公のワンを演じる新人タン・ウェィの演技が抜群にいい。派手なアクションは皆無だが、上映時間二時間半という長さを少しも感じさせない充実作だ。
「
goo映画(
タイトルトップ)」より引用。
【感想】
”話題”の映画だけあって、久々にモザイクでないぼかし(爆)を見ましたが、”もの”が見えてたのかな、ヤッてたか(ぇ)って勘ぐりたくなる位のセックスシーンでしたが、物語は、女スパイと特務機関のボスの駆け引きがいつの間にか本物の恋愛になってしまっていたというものなんですが、その駆け引きがすごい。
でも、その前にワンは、演劇集団のリーダー クァンにほのかな恋心を抱き、そのために一心に向かったというのが、クワイのその堅物なほどのレジスタンスぶりにいつの間にかその心の中にイーが入っていたというのがストーリーなんでしょうって思うんですが、そのクァンがちょっとおとなし目でしたね。
冒頭にクライマックスシーンを出し、そこから戻ってワンが田舎少女からマダムに変わっていく前半はちょっと足りないかな?とも思いましたが、彼を受け入れてからの更なる変貌は、反面、女性としての感情の芽生えもあってすごくどきどきしました。
最初の練習で仲間のうちでしょぼいのに金持ちの彼と寝るのですが、まあ、そのときの感じから、女性って変わるのねぇっていうのをつくづく見させていただきました。
ええ、そして、無神経な言葉、「慣れてきた」 うーん、言われたくないですよ。
その戦いのラブシーンでは、それこそ、荒っぽいけど愛の確認ですね。
最初のときのほとんど犯されたようなセックスだったのに彼が帰った後、彼女のベッドでみせた笑み、枕を使って目隠しから窒息させようとした?時などもイーが最後まで主導権を握ろうとするところ。
彼は、それだけ用心深く、信じない男だったんでしょうね。
セックスまでもが駆け引きなんですね。
シーンは、3回ある(おぃ)んですが、ちゃんとストーリーだててます。3回目の時のイーの顔がちょっと変わったときにワンが勝ったかなって思いましたがそれが・・・
ラストの彼女のたった一度?の裏切り。
指輪をはずそうとしたときにイーが言った「俺がついている」(たしかそうだった)という言葉。
弱いですよね。この手に。
そして、死を前にした彼女がクァンに向けた表情がすべてでしょう。
その中に戦争下の上海の風景が少しではあるが見えてます。
人間である限り、感情が揺れ動くのは仕方のないことですが、そこで最大に振れるのが戦争なのかなって思います。
その極限下を生きた彼らは、果たしてよかったのか、人生を充実したのか・・・
なんてことを思いながら、ラストまで一気でした。
この中国での題名(ほんとの原題)は、「色、戒」。
うーん、なやましいです。
【私の採点】
★★★★
(満点10点 ★:2点。☆:1点)
採点としては、人によっては、5、6点だったり10点あげますってひとも出そうですね。
良くも悪くもセックスシーンがポイントになりそうです。
アン・リーは、人間の機微を描くのが好きみたいだし、ほんとに些細なシーンで、ほろっと見せてくれるのですが、でも、極限を作りすぎな様にも思います。
エンディングもそれまでは、ワン中心なのに、突然、イーに変わる。
イーは、見事に冷徹な締めくくりをする。
で無難?に8にしました。
これも、ライラ同様、ぜひ3Dで(こら)見たい映画ですね(爆)。
セックス描写といえば、「ラストタンゴ・イン・パリ」とか「愛のコリーダ」とかを思い出した人もいらっしゃいましたが、自分は、「愛の嵐」のシャーロット・ランプリングを思い出してました。
まあ、すごいんですが、方々で書いているとおり、奈良林祥せんせい(古)にでも解説していただきたいアクロバットなポーズもびっくりです。
中国4000年の秘技?(違)が満載。
そう、オラオラ状態(爆)でした。
まあ、トニー・レオンも渋くて女性が好きになるのはよくわかりますが、ほんとにお疲れでしたぁっていうくらいですね。
タン・ウェイは、永作博美さんとか渡辺真里奈さん系のかわいい顔なんですが、まあ、ラブシーンはすごいです。
まさに、体当たりでした。
それから、マダムになってから出てくる、腋毛。
これが、自分の彼女だとどうだろう?(ぇ)って思うのですが、まあ、色気あるんですね。
そんな話はおいておいて、トニー・レオンは、かっこいいですね。
ほんと思いました。渋い役もちゃんとできる。
そして、印象に残るのは、日本料理店(というか料亭ですね)でワンが歌う、「天涯歌女」。
この歌詞がぴったりはまります。
この歌は、本当に1930年代に流行った曲なのだそうです。
とはいうものの、やっぱり気になるのは、日本でもカットされた数シーン。
うーん、香港の知人にメール送って、おくってもらお、ノーカット版(爆)。
でも、これ、まだまだこそりと上映してますから、映画館でみてくださいね、絶対。
【製作メモ】 from
All Cinema ONLINE
原 題 LUST, CAUTION「色、戒」
メディア 映画
上映時間 158分
製 作 国 2007年 中国/アメリカ
公開情報 劇場公開(ワイズポリシー)
初公開年月 2008/02/02
ジャンル ロマンス/サスペンス/戦争
映 倫 R-18
《公開時コピー》
その愛は、許されるのか?
監督:アン・リー
製作:ビル・コン
アン・リー
ジェームズ・シェイマス
原作:チャン・アイリン
『ラスト、コーション 色・戒』(『アイリーン・チャン短編集』所収)
脚本:ワン・フイリン
ジェームズ・シェイマス
撮影:ロドリゴ・プリエト
プロダクションデ
ザイン:パン・ライ
衣装デザイン:パン・ライ
編集:ティム・スクワイアズ
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:トニー・レオンイー
タン・ウェイワン・チアチー(マイ夫人)
ワン・リーホンクァン・ユイミン
ジョアン・チェンイー夫人
トゥオ・ツォンホァウー
チュウ・チーインライ・シュウチン
チン・ガーロウツァオ
クー・ユールンリャン・ルンション
ガオ・インシュアンホァン・レイ
ジョンソン・イェンオウヤン・リンウェン(マイ氏)
※ちょっと点数の理由とかを追記し、感想と雑談で重複するところを修正しました。
写真関係はあとで追記します。