今日は、日曜日で某シネコン系では1000円で映画が見られる日。
そんなわけで、迷いましたが、今日見るに適した?作品かも。
『レスラー』
ミッキー・ロークといえば、ボクシングやっても猫パンチですから・・・残念!(それは波田陽区(ぇ))
【ストーリー】
“ザ・ラム”のニックネームで知られ、かつては人気を極めたものの今では落ち目でドサ廻りの興業に出場しているレスラー、ランディは、ある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、医者から引退を勧告されてしまう。馴染みのストリッパー・キャシディに打ち明けると、家族に連絡するように勧められる。長らく会ってない娘・ステファニーに会いにいくが、案の定、冷たくあしらわれてしまって…。
「
goo映画」より引用。
参考サイト
excite映画 (
該当ページ)
映画生活(
該当ページ)
trackback from
「レスラー」祝!ミッキー・ローク完全復活!! by
シネマ親父の“日々是妄言”
相変わらず、ネタバレ気にせず記事をあげちゃいます。
なので、下まで、気になるかたは、ずーっと見ないでください。
時系列に関係なく、方々trackback することをご容赦ください。
「レスラー」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
【解説】
ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた感動ドラマ。ミッキー・ロークが中年の悲哀漂うプロレスラーの光と影を見事に演じ、オスカーにノミネートされたことも話題となった。監督は『π』のダーレン・アロノフスキー。“映像職人”的な捉えられ方をする監督だが、しっかりとした物語を紡げる作家であることを本作で証明した。主人公の一人娘には『アクロス・ザ・ユニバース』のエヴァン・レイチェル・ウッドが扮し、主人公が好意を寄せるストリッパーを『いとこのビニー』のマリサ・トメイが演じ、アカデミー助演女優賞にノミネートされた。また、ロークの熱意により親友、ブルース・スプリングスティーンが書き下ろした主題歌にも要注目だ。
「
goo映画(
タイトルトップ)」より引用。
【感想】(ここでは、ネタバレはぼかします)
前評判どおりのいい映画でした。
ミッキー・ロークは、80年代はセクシーで人気だったのが、90年以降それこそ堕ちたんですが、それがリアルに伝わってしまうので、最後は、相手役のパムになって、悲鳴あげそうでした。
落ち目のレスラー、レスラーだけとは限りませんが、時々家賃滞納するトレーラーハウスに住み、ゲームは自分のことをモチーフにしたファミコンのゲームだけ。時々、ストリップバーにいって好みの女性に声をかけるくらい。娘には愛想をつかされ、この先孤独に死んでいく・・・。もう、めっちゃ情けないし哀れなんです。
それに、普段は、補聴器に老眼鏡、馬場さんの晩年とか、笑えなくなってたけど、それを思い出しました。
もう、公然の秘密だけどプロレスという”ショー”の内幕も見せてくれるのですが、でも身体をつかった”ショー”ですから、主人公ランディも他のレスラーも満身創痍。そこで、ランディはふつうのおじさんになろうとするのだけど、結局、彼のここまでの生き様では、その普通を許してくれないわけで、また彼自身も過去の栄光にこだわっていて、そして、娘やちょっと恋心ある女性にアプローチするもうまくいかず・・・。
そんなプライドと現実とのジレンマ、ギャップに悩みながら、彼はひとつの道を選ぶのだけど、それは、とても悲しい、むなしい選択なのかもしれない。
それでも、なぜか共感できてしまうことがあり、たぶん、定年後のおとうさんも似たような気持ちになることがあるのかもしれないです。
そんな、あと”ん”年後にくる自分にも重ねてしまいました。
マリサ・トメイの演技(艶技)もお見事だし、普段の彼女の雰囲気とナイトクラブ(というかテーブルダンスのお店ですね)でまあ、ここまでやるかというシーンと普段のギャップもかわいく思えるくらいです。
そして、プロレスといえば、80年代のハードロックというかヘビメタのリズム。懐かしいくらいです。思わず、立ち上がって雄叫びを上げたくなったり・・・。エンドロールには、ブルーススプリングスティーンが歌い上げてくれます。
この先、ミッキーロークが復活になるかどうかはともかく、男の背中の哀愁をこれだけ感じさせたのはやっぱり演じた彼にもエールを送りたいです。
この映画を見たのは朝、「ノア」の三沢選手の訃報を聞いたことも影響してましたが、ちょっとダブってしまいました。
彼は落ちぶれていたわけでもないのですし、彼の進み方がいいのかどうかは、判断もできない状況ですが、彼なりにプロレスの復活を思い、懸命にリングに上がっていたのだと思います。
それだけに悲劇については、お悔やみ申し上げます。
【私の採点】(採点のあとは、思いっきりネタバレしますので(ぇ))
★★★★☆
(満点10点 ★:2点。☆:1点)
ええぃ、9点あげちゃいます。
80年代って、それこそ輝ける?時代でした。バブル絶頂、みんなが金持ちになった感じ。
それから、プロレスにとっても黄金期だったかもしれません。アントニオ猪木の異種格闘技戦に始まり、藤波・長州力の対決とか、ちょうどジャンボ鶴田(引退しちゃいました)の全盛期、天龍もいたなぁい、それにハルク・ホーガンなんてよかったですよね。入場音楽もナイトレンジャー(古)、デフレパード、AC/DCにガンズ、ガンズですよ。
もう、盛り上がりまくりです。
そして、実況は、いまやちょっとインテリこいてますが、古舘伊知郎のあの実況は、当時はみんなウケました。アンドレ・ザ・ジャイアントの「巨大な人間山脈」は結構フレーズとして残ってます。
それが、徐々に闘争もちょっとマンネリというか飽きた頃には、闘争というパターンとかもつまらなくなり、そして、馬場・猪木という巨人が死亡、引退状態になって21世紀に入り、日本もK1とかに奪われ、人気も低迷気味、アメリカでもWWEは、見事なパフォーマンスがありますが、あとはマイナー落ちしちゃったんですよね。
なので、とてもイベントとか寂しいですよ、地域の公民館を借りてやるファンサービスも出てくる選手は、頭も寂しく、足も義足だったり、くたびれ気味。そこで、ちょっと嫌気がさして、かつての「ライバル」のように転身をと思ったのだけど、そうもいかず、自分は、プロレスというリングの中でしか生きられないことを悟るわけですね。リングでは、予定稿もできやすく(爆)なんだもの。
で最後、主人公ランディは、リターンマッチをかつてのライバルと行うのだけど、途中で、見事な「発作」が起きてしまう。それでも、かつての彼にとっての必殺技「ラム・ジャム」のために、それこそ死のダイビングにはいるのだけど、そのときの彼の顔が充実していたのは、とってももの悲しい・・・。
ミッキー・ロークもだけど、相手役のキャシディ(源氏名:本名はパムだとか)マリサ・トメイも熱演でして、ストリッパーとしてのシーンも吹き替えなしだとか。こっちは、びっくりというか、身体作りましたねぇ。さすがに昼の顔はおねぃさんだけど、なかなかかわいかったと思います。
そして、娘役のエヴァン・レイチェル・ウッド、
最初は突っぱねるのだけど、ランディの涙にほだされと言う感じで、肉親のことでは心が揺れるのでしょうが、その辺遺体くらい分かりました。
デートしたコニーアイランド(だと思ったけど)は、最近ロケ多いですね。
あの建物の中は、初めてみました。
それにしても補聴器、老眼鏡、ギブスともうおじぃさんなランディ、そしてビデオはVHSだし、ゲームはファミコンというのももの悲しさを醸し出します。
それに、直接的には心臓発作を誘発したステロイドやそのほか薬も、そして、ホームセンターに凶器を買いに行く姿なんて、なんというかショーを盛り上げるためとはいえ、もの悲しいです。
レスリングシーンやストリップ(というかテーブルダンス)のシーンは、本物のレスラーさんや踊り子さんがそれこそ勤労奉仕いただいたので、余計にリアルでそれがまた、臨場感、悲壮感もただよさせてくれます。
この映画は、リアルな人の浮き沈みと普通の人生を拒絶した人たちの生き様を通して、「人生」というのをここまでもつらく悲しく描いていたように思いました。
で、泣けたという評も見ましたが、泣くよりも、悲鳴というのが私の感想です。
やっぱり生きてなんぼなんですけど、でも、我慢しながらスーパーの総菜売り場で働くのはつらいですよね。自分だと、昼は事務職、夜は、コンビニの店員や、ファストフード店の掃除ではたらくなんて、できないです。
でも、あちら方面では居ますよ、昼間はけだるそうに電話に出て、夜は、元気に「戦闘服」に着替えるキャバ嬢とか。 女性はたくましいかな。
ミッキー・ロークがアカデミーをとれなかった理由として、かつて彼が上り詰めたときにあったいろいろなトラブルで彼をよく思ってない人も多いのではと言うコメントをどこかで観ましたが、確かに、彼もまたショービジネスに戻ってきて、さて、居心地がいいのか、それとも・・・。
【製作メモ】 from
All Cinema ONLINE
原 題 THE WRESTLER
メディア 映画
上映時間 109分
製 作 国 2008年 アメリカ(WILD BUNCH/PROTOZOA)
公開情報 劇場公開(日活)
初公開年月 2009/06/13
ジャンル ドラマ
映 倫 R-15
《公開時コピー》
人生は過酷である、ゆえに美しい。
監 督 : ダーレン・アロノフスキー
製 作 : スコット・フランクリン
ダーレン・アロノフスキー
製作総指揮 : ヴァンサン・マルヴァル
アニエス・メントレ
ジェニファー・ロス
脚 本 : ロバート・シーゲル
撮 影 : マリス・アルベルチ
プロダクションデザイン:
ティム・グライムス
衣装デザイン: エイミー・ウェストコット
編 集 : アンドリュー・ワイスブラム
音 楽 : クリント・マンセル
音楽監修 : ジム・ブラック
ゲイブ・ヒルファー
主 題 歌 : ブルース・スプリングスティーン
出 演 : ミッキー・ローク ランディ・ロビンソン
マリサ・トメイ シディ
エヴァン・レイチェル・ウッド ステファニー
マーク・マーゴリス
トッド・バリー
ワス・スティーヴンス
ジュダ・フリードランダー
アーネスト・ミラー
ディラン・サマーズ
※写真関係はあとで追記します。
※追記するとは思います。